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インド西部のマハーシュトラ州と言うところにあるらしいアジャンター石窟院、第一窟の有名な壁画。仏陀の前世物語を描いているんだそうな。

仏陀の前世譚は、どーもヴィシュヌ神の化身思想に対抗したインド人特有の冗長話のような感じで、個人的にはあんまり聞いてて素直に面白がれません。ヒンドゥーの神話は大好物なんですが、なにせ鎌倉仏教の感覚で育ってますので、我らがゴータマ・シッダルタ王子の前にそんなにコッテコテなトンでも話をくっつける感覚が違和感。まあ、仏教もインド産ですから、生き残ってたらコッテコテヒンドゥーに…あ、ヴィシュヌの化身のひとつに取り込まれてるんだっけ、既に。（爆）
それはさておき、その仏の前世譚を描いているというこの壁画はしかし非常に魅力的。

特にこっちの顔、本当に虚しそう。この憂いと言うか孤独と言うかこの表情がね。「あー、だりぃ」とか言ってそう。…て事は無いでしょうが、悟りを求めてはいてもまだ確信に至れていないような繊細な表情に見えるのです。実物を見たことは無いので、写真の印象ですが。