密室とニワトリとゲロッパ
ニワトリの雛屋さん(雛をある程度まで育てて、養鶏業者に売る人)が言っていた。
①「生まれたときに何かしら問題があるような雛」を「最高の環境で飼う」のと並行して
②「五体満足で強健な雛」を「ストレスのかかる環境で飼う」
そして「一年後にさばいて食う」
すると、①の方は最高の肉になっている。②は残念な結果。
なんだそうな。
「最高の環境」とは「少数平飼いで十分な運動」だそうで
「ストレスのかかる環境」とは「普通のケージ飼い」だそうです。囲われた鶏舎内で狭い棚にみっちり詰められて卵産むだけの、あれですな。エサは平等。
雛屋さんは結構なお爺さんで、言葉を聞き取るのも大変なんだが、大意はそんな感じ。
「最高の肉」になるのがニワトリの本望かどうかはワカランが、お爺さんに、「最高の条件で完全な孤独」だとどーなるのか実験してみてほしー。
ニワトリって、集団の中に弱いのがいると、みんなでつつきまくって虐め殺したり(だからお爺さんは、そういう個体を取り出して飼育するらしい)、メスだけの集団でおいておくと、鶏冠が大きくなってオス化するメスがでてくるそうだから、ちょっと女子高みたいで人間っぽいところも。悲しいほど社会的じゃないか。
車のエンジン音の怪から思い出して久しぶりにマイコーのinvincible(アルバム)を聴いていた。
「ファンクだなー」と思う。つまり基本は単調なリズムの繰り返し。扁平なそれは忘我の境地で踊り続けるためのもので、左脳的な理屈をこねるのが無駄な感じがしてしまう。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%AF
ウィキ。独自研究フラグになってるな、これ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%AF
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D5%A5%A1%A5%F3%A5%AF
ファンクってJBが創始者、ってことでいいのか。間抜けなんだけど、ファンクがそんな新しいものだと思ってなかった。
アフリカの法事とか葬式とか祈祷とかって夜通し踊ったりするけれど、リズムのみがひたすら続く感じが「ファンクだ」と思ってたので。あれってずっと昔からでしょ?わかんないけど。
あのスタミナは真似できねえ。奴らにゃ勝てねえ。
ただマイコーの音は年々密室的で湿っていてフリーキーで、アフリカの乾いた空気にさらされた「野晒しの」音群とは質感が全く違う。試験管ファンク。三角フラスコファンク。
同じマイコーでもジャクソンズ時代なんか「野晒し」とまではいかないが、かなり肉体性を持った屋外(スタジアム?)ファンクだろうかな。
飽くまでファンク呼ばわり。主観ゴリ押しですまん。マニアに怒られる前に謝っとこう。
が、この辺って最強じゃね?男の子パワー全開である。まあお行儀よくしているとはいえ腕白で逞しい丸大ハム。である。
このままだったら勝てない。
傍若無人で頭空っぽの男の子パワーには勝てません。
男の子は飼い慣らしとかないと手に余りますもの。
健康に生まれた男は、「女の敵」に「悪い奴」になることを厭わなければ最強だと思うのですよ。危険です。犯罪です。JBだって結構ひどい男よねぇ。フェラ・クティなんて妻が27人ですよ。
勝てるかって。それぞれ5人づつでも子供産んだ(10人産んでても不思議はないぞ。ナイジェリアだから)と考えてみる。勝てるわけがない。
思うだけなら何でも自由だ。「思い」から発生している創作は、去勢されず苦悶しつつも歪んでいった過程が見て取れる。
ええ、いや、密室でフリーキーなの、好物ですけどね。個人的には。少なくともフェラよりマイコーの方が良い人だと思うし。(何処基準だ)
手綱を拒否する危険な男は魅力的でも、お近づきにならない方が身のためではある。しかし、飼い慣らされた男が幸せなのかどうかは、男じゃないからよくわかんない。
Invincible ~ マイケル・ジャクソン